オープンソース統合監視ソフトウェア「Zabbix」を提供するZabbix社が、Zabbix用のSNMPトラップ監視用のツールを2017/6/5にリリースしました。
Zabbix用SNMPトラップフォーマットツールは、Zabbixで受信したSNMPトラップをZabbixが取り込める形式へ変換してくれるツールです。
インストールのみで設定は特に不要で利用開始可能です。
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1.Zabbix ServerではSNMP Trapを監視できなかった!?
Zabbix Serverの標準機能だけではSNMP Trapを監視することができませんでした。
このツールがリリースされるまでは、Zabbix ServerでSNMP Trapを監視するためには「snmptt」などのツールを別途インストールし設定を行う必要がありました。
「snmptt」で受信したSNMP Trapをログに出力し、Zabbix Serverがログ監視を行う必要があります。
また「snmptt」ではトラップごとにログ出力のフォーマット設定を行う必要があり、運用的には非常に煩雑になります。
なぜZabbix はSNMP Trapの監視を標準対応しないのか!
Zabbix を構築・運用してきたシステム管理者はずっと嘆いていたと思います。
当然私もその一人です。
実は過去にsnmpttをインストールし設定をしてみたのですが、うまく動かず工数も取れないためずっと棚上げにしてきました。
ようやくそれが解決するのです!
感想はいいとして、機能についての説明です。
2.Zabbix用SNMPトラップフォーマットツールの機能
機能と特徴
- Zabbix用SNMPトラップログへの整形機能を有しています
- SNMPトラップごとに設定ファイルを変更する必要がありません
- Variable BindingsがHEX(16進)文字列の場合にマルチバイト文字に変換することができます
- UTF-8以外の文字コードのマルチバイト文字列をUTF-8へ変換することができます
- 受信したSNMPトラップからコミュニティ名を削除し、Zabbixの画面へ表示を行いません
- 受信したSNMPトラップのOIDからトラップ種別を簡易的に判別し出力ログへ記載する機能を搭載しています
機能は申し分ないですね。
運用負荷軽減の期待が高まります。
3.ダウンロード、ここでだまされたことに気付く…
ここまで記事を書いて、実際ダウンロードをしてみようと思ったらだまされたことに気付きました。
ダウンロードはZabbix Enterprise カスタマーポータルから行います。
ダウンロードページは下記になります。
http://enterprise.zabbix.co.jp/update/8919
実際にアクセスして、いざダウンロードしようとすると…
ん!?
シルバーサポート以上の契約登録が必要とな!!!???
え?え?え?
だってこのプレス発表に「無償」って書いてあるよ!?
「無償でダウンロードできる」けどダウンロードには「シルバーサポート以上の契約登録が必要」
ということらしいです。
よくわかりませんが。
シルバーサポート以上の契約をされている方はお使いください。
というかシルバーサポート以上の契約をされている方はすでにSNMP Trapの対応ぐらいしているのでは?と思いました。
皆さんもご注意ください。