私はファイルサーバを構築する場合必ずWindows Server で構築します。
それはシャドウコピー機能があるからです。
共有フォルダでシャドウ・コピー機能を利用すると、ユーザーが自分で削除されたファイルを復活させたり、過去のバージョンを取り出したりできます。
定期的にスナップショットを作成するこで、その時点の状態を再現することが可能です。1ドライブ当たり最大64個のスナップショットを保存することができます。
ユーザーから「ファイルサーバのファイルを消してしまったから昨日のバックアップから戻してほしい」といった依頼もなくなり、サーバ管理者の負担が間違いなく減ります。
シャドウコピー機能は、Windows標準のため設定するだけで大丈夫です。
ただ、この機能はWindows Server 2003から追加されたのですが知らない人が意外に多い!
ぜひ活用してください。
シャドウコピーはバックアップではありません。
ディスクの空き容量にシャドウコピーを取得するため物理障害でディスクにアクセスできなくなった場合はシャドウコピーからの復元もできません。
別途バックアップは検討してください。
Windows Server のインストールおよび設定完了が前提条件となります。
今回はWindows Server 2016で構築したファイルサーバでシャドウコピーを設定する手順です。
Windows Server 2016 のインストールがまだのかたはこちら。
Windows Server 2016 インストール手順
Windows Server 2016 初期設定手順
1.シャドウコピーの設定
Windows Serverで構築したファイルサーバに管理者権限でログインします。
「Windowsマーク」を右クリックし「コンピューターの管理」をクリックします。
「共有フォルダ」を右クリックし「すべてのタスク」-「シャドウコピーの構成」をクリックします。
ファイルサーバとして共有しているフォルダがあるドライブ(私の環境はEドライブ)を選択し「設定」をクリックします。
「最大サイズ」は必ず「制限値」を選択してください。
「制限なし」を選択するとシャドウコピーの容量で使用できる容量が逼迫されます。
ドライブ容量の1割程度が推奨です。
「スケジュール」をクリックします。
スケジュールを設定します。
デフォルトの設定値は「毎週月~金 7:00」「毎週月~金 12:00」に設定されています。
月~金の7:00と12:00にシャドウコピーが作成されます。
土日も業務がある場合は土日を追加する等、運用に合わせてスケジュール設定してください。
設定後「OK」をクリックします。
「OK」をクリックします。
これでEドライブのシャドウコピーが有効になりました。
2.シャドウコピーで取得したファイルの復元
シャドウコピーで取得したファイルを復元する手順です。
ファイルサーバにアクセスしているクライアント側で実施してください。
ファイルサーバにあるフォルダもしくはファイルを右クリックし「プロパティ」を選択します。
「以前のバージョン」をクリックします。
「戻したい時点のフォルダ・ファイル」をクリックし「開く」を選択します。
その時点の状態でフォルダ・ファイルが開きます。
ファイルサーバへコピーすれば復元完了です。